2025年3月25日

定期検診の必要性について―各年齢層の検査項目とその意義
健康診断は、自覚症状がないうちに病気のリスクを発見し、早期に対策を講じるために重要です。年齢によって発症しやすい病気は異なり、それに応じた検査を受けることで、より適切な健康管理が可能になります。今回は、各年齢層における検査項目とその意義、定期検診の目的について解説します。
10代~20代:将来の健康リスクを知る

若年層は基本的に健康ですが、生活習慣病の予兆が現れることもあります。特に、食生活の乱れや運動不足、ストレスなどが原因で、肥満、高血圧、脂質異常症が増加しています。
主な検査項目と意義
・血液検査(血糖値・コレステロール):糖尿病や脂質異常症のリスクを確認
・尿検査:腎臓病や糖尿病の兆候をチェック
・心電図(必要に応じて):不整脈などの異常を発見
目的
この時期の健康診断は、将来的な生活習慣病のリスクを知り、早い段階から予防策を取ることが目的です。特に、家族に糖尿病や高血圧の方がいる場合は定期的な検査が推奨されます。
30代~40代:生活習慣病の発症を防ぐ

この年代になると、仕事や家庭のストレス、運動不足などにより、生活習慣病のリスクが高まります。特に30代後半からは高血圧や脂質異常症が増え、40代では糖尿病のリスクも高まります。
主な検査項目と意義
・血圧測定:高血圧の有無を確認
・血液検査(血糖値・コレステロール・肝機能):生活習慣病のリスクをチェック
・胃がん・大腸がん検診:がんの早期発見
・心電図・胸部X線:心疾患や肺の異常を調べる
目的
この時期は「健康維持」と「病気の予防」が中心となります。特に生活習慣病は放置すると動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まるため、定期的な検査と生活改善が重要です。
50代~60代:重大な病気の早期発見

50代以降は、がんや心血管疾患、慢性腎臓病などのリスクが急激に高まります。自覚症状がなくても進行している病気があるため、より詳細な検査が必要です。
主な検査項目と意義
・胃がん、大腸がん、肺がん検診:早期発見が治療成功の鍵
・血液検査(腎機能・肝機能・血糖・コレステロール):臓器の健康状態を確認
・骨密度検査:骨粗しょう症のリスクを評価
・心電図、エコー検査:心臓や各臓器の状態をチェック
目的
この時期は「病気の早期発見」が重要です。特にがんは早期に発見すれば治療の選択肢が広がり、生存率も大きく向上します。また、骨折を防ぐために骨密度検査を受けることも推奨されます。
70代以上:健康寿命を延ばす

高齢になると、慢性疾患の管理と転倒、骨折予防が重要になります。また、認知症のリスクにも注意が必要です。
主な検査項目と意義
・認知機能検査:認知症の早期兆候を確認
・骨密度検査:骨折予防のための対策
・心臓、血管検査:動脈硬化や心不全のリスクを評価
・血液検査、尿検査:腎機能や貧血のチェック
目的
この年代の健康診断は「健康寿命を延ばす」ことを目指します。病気の早期発見だけでなく、適切な治療と生活改善を行うことで、より長く自立した生活を送ることが可能になります。
まとめ

定期検診の最大のメリットは、病気の早期発見と早期治療が可能になることです。糖尿病や高血圧などの生活習慣病は、初期段階では自覚症状がほとんどありません。しかし、放置すると動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳卒中といった重大な病気を引き起こすリスクが高まります。定期的な健康診断を受けることで、こうしたリスクを減らし、将来の健康を守ることができます。また健康診断をきっかけに生活習慣を見直し、病気を予防する意識を高めることも重要です。
「自分はまだ大丈夫」と思わず、年齢に応じた検査を受け、未来の健康を守りましょう
もし体の不調がある方や検査を受けたい方は、クリニックへの受診や健康診断も検討してみてください。
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