2025年1月14日
心電図検査とは?
皆さんはこの検査を一度は受けたことはあるのではないでしょうか?
心電図検査とは、私たちの心臓の活動状態を調べる最も基本的な検査です。心臓が拍動する際には微弱な電気が流れているのですが、その電気信号を検出して波形として記録したものが心電図です。
ベッドに仰向けに寝て、胸に6か所、両手足に4か所の電極をつけ、12種類の波形を記録します。安静時12誘導心電図検査と呼ばれるこの検査は健康診断や病院で一般的に行われている検査です。
患者さんに大きな負担(痛み、放射線被ばく、時間的拘束)をかけることなく実施することができ、結果もすぐに確認することができます。しかし心電図検査のみで心臓の病気が全てわかるわけではありません。
わかること
一つ目は、心臓の拍動(心拍)が規則正しく打っているか、拍動のペースが乱れていないか?がわかります。乱れがある=不整脈の診断は心電図検査以外で証拠を得ることは難しいとされています。
動悸、息切れ、胸痛、失神などの自覚症状がある場合もありますが、症状が全く出ない不整脈もあります。不整脈には多くの種類があり、健常人でも見られるものから、緊急を要するものまでさまざまです。
二つ目は、心筋梗塞や狭心症といった虚血性疾患です。典型的な波形が得られたならば心筋梗塞を含めた急性冠症候群の診断につながります。
しかし、必ずしもそのような疾患につながる波形を示すとは限らないため、他の画像検査や血液検査と組み合わせて総合的に診断します。また心筋症という心筋の異常が起きている場合でも異常波形が得られることがあります。
わからないこと
心電図検査では心臓の形を直接みることはできません。よって先天性心疾患、弁膜症、心筋症などの心臓の形の異常を診断するためには、画像で異常をみることが重要です。
心電図でも心肥大や心房拡大などによる心電図変化が認められることもありますが副次的な所見となりますので、形を見ることの得意な心臓超音波検査、冠動脈CT、心臓カテ-テル検査などが確定診断や治療法の決定に必要な検査となります。
心電図異常を指摘された方へ
心電図には正常とされている波形があり、それに当てはまらなければ異常と判定されます。しかし異常判定がでたからといって必ずしも病気であるとはいえません。健康な人でも見られる所見もあり、心電図だけで全ての病気がわかるわけではありませんが、緊急を要する病気の場合もあります。
また狭心症やある種の不整脈などは、発作が起きている時に心電図が記録できないと正常と判断されてしまいます。健康診断で異常を指摘されたり、気になる症状のある方はぜひ再検査や精密検査をお勧めします。当クリニックでは安静時12誘導心電図の他に、負荷心電図検査、ホルタ-心電図、心臓超音波検査を行っております。
まとめ
今回は「心電図検査でわかること、わからないこと」について簡単に説明しました。
最近ではスマ-トウオッチなどに心電図機能が入っているなど、心電図波形を身近に感じるようになりましたね。ぜひ、ご自身の心拍について関心を持っていただけたらと思います。
もし体の不調がある方や検査を受けたい方は、クリニックへの受診や健康診断も検討してみてください。
恩田メディカルクリニックでは月~土曜日(土曜日の診療時間は9:00~13:00まで)に内科の診察を行なっています。
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