2024年10月15日
どんなに健康な方でも一度は採血の経験はあると思います。採血は針を腕に刺すわけですから痛みを伴いますよね。
なかには、「気分が悪くなった」「冷や汗が出た」「気を失って倒れた」などの経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
どうして?
その原因の一つに「迷走神経反射」があります。迷走神経は、脳から内臓へとつながる重要な神経で、心拍数や消化、呼吸などの調節を担っている、いわゆる心身がリラックスしているときに働く副交感神経の一つです。
しかし、急激な刺激や痛みに対して自律神経系が過剰に反応することで引き起こされてしまうことがあります。採血や注射などで針を刺された際、痛みや恐怖、緊張が引き金となって迷走神経が刺激され、血管が拡張し血液循環量が低下します。
その結果、血圧が低下し、脈拍がゆっくりとなり、めまいや吐き気などの気分不快、意識消失などの症状が現れることがあります。
この現象は一時的なもので多くの場合、すぐに回復しますが、経験された方にとってはまた同じことが起こるのではないかと不安な気持ちになりますよね。
どうしたらいいの?
過去に迷走神経反射を経験したことのある人や、緊張しやすい人、睡眠不足や疲れている時などにこの反応が出やすい傾向があります。反射を予防するためには、睡眠を十分にとる、脱水を避けるために水分をしっかり摂ることが有効です。
また、採血の際にリラックスする方法を見つけることも大切です。例えば、深呼吸をして体の力を抜く、視線を別の方向に向けて針を見ないようにする、軽く目を閉じて瞑想する、など緊張を和らげる方法を自分なりに考えておきましょう。
もしなってしまったら?
採血後に気分が悪くなった場合は、すぐに横になるか、頭を低くして座るようにしましょう。
こうすることにより血液が再び脳にながれやすくなり、症状が和らいできます。
迷走神経反射は誰にでも起こりうる一時的な現象で恥ずかしいことではありません。過去に経験のある方は、採血前にあらかじめ申し出ていただき、ベッドで横になった状態で採血を行うこともできます。このように適切な対処をすることで安全に採血を終えることができます。
最後に
もし体の不調がある方や検査を受けたい方は、クリニックへの受診や健康診断も検討してみてくださいね。
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