おやつの話

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おやつの話

「3時のおやつ!」と聞くと、なんだかとてもワクワクしませんか?
色々な種類や、季節にちなんだものもありますね。種類が多く、選ぶのに迷ったりもします。

おやつの語源

おやつの語源は江戸時代中期頃、その当時使われていた時間の数え方で、今の午後2時から4時にあたる「八つ時(やつどき)」に食べていた軽食・間食の事でこの時間の事を、「おやつどき➡おやつ」と言うように。

その当時の食事は一日、朝と夜の二食だったそうで、朝と夜の間の仕事や勉強の「あと一息!」の体力維持等として休憩や間食をとる時間だったそうです。

明治になると時間の数え方が変わり「御三時(おさんじ)」と言う呼び方が 生まれたそうですがあまり広がらなかったそうです。

「3時のおやつ」という言葉自体が広まったのは、カステラで有名なお店の テレビコマーシャルだったとも言われているようです。

おやつ?お菓子?

「おやつ」と「お菓子」、どちらも同じ意味に思いますが、少し違います。
「お菓子」は、食事以外に食べる甘いものやスナック菓子などの嗜好品を指します。
「おやつ」は、食事も甘いものも含め間食として食べるすべての物で、先程のおやつの語源の通り午後3時頃とる間食(軽食)を指します。 食べる時間や食べ方も含まれるのが「おやつ」になります。

お菓子の種類

お菓子の種類は多種多様、何万種類もあると言われています。 お菓子は日本に昔から伝わる和菓子と西洋から伝えられた洋菓子に大きく分けられますが、厳密ではないようです。 

保存性による分類もあり、生菓子・半生菓子・干菓子に分けられます。これらの 違いは菓子に含まれる水分量です。さらに、原料や製造方法等に細かく分けられる分類もあります。皆様はどんなお菓子が好きですか。 

私はおせんべい(特に海老味)とチョコレート菓子が好きです、今日のおやつに・・ と考えるとやはりワクワク(楽しみ)です。

9月のおやつと言えば?

9月(秋)のおやつで思い浮かぶのは、月見団子、栗や芋・梨・柿などを使ったケーキやプリンなど様々あると思いますが、秋のお彼岸の行事食のおはぎもあります。

お彼岸の期間にはスーパーや和菓子屋さんでは目立つ場所にたくさん並びますよね。 「おはぎ」と「ぼたもち」、似ている?違う?同じ?と思った事はありませんか。 どちらももち米などで作った生地をあんこでくるんで作る和菓子(和生菓子・ 餅菓子)です。

・ぼたもちは、春のお彼岸の時にいただきます。 春の花「牡丹(ぼたん)」に見立てて丸い形に仕上げます。まわりのあんこはこしあんで作る事が多いです。 

・おはぎは、秋のお彼岸の時にいただきます。 秋の花「萩(はぎ)」に見立ててひし形・細長に仕上げます。小豆の旬は秋で、収穫したばかりの小豆は皮がやわらかいので豆の形を残したつぶあんで作る事が多いです。 

ぼたもち・おはぎ、基本的には同じ物ですが、食べる時期・あんこの違い・ 形の違いなどで呼び名が変わります。 ぼたもち・おはぎは、夏は「夜船(よふね)」冬は「北窓(きたまど)」と呼ばれて いたり、地域によっては呼び名が変わるようです。 

また、小豆以外にもきなこ・ずんだ・ごま・青のり・くるみなど様々な味があります。 

デイケアでは毎日手作りのおやつを提供しています!

高齢者にとってのおやつは小腹を満たすだけのものではありません。
加齢に伴い歯や胃腸等の機能低下や食欲不振によって食べる量や回数が減ると 栄養不足や脱水症状等が問題になります。

おやつは食事だけでは満たせない エネルギー・水分・その他栄養を補うもので、一回の食事量が少ない高齢者には欠かせない大切な時間です。 

また、気分を落ち着かせたり、一日のメリハリをつける、誰かと一緒に食べる事で、コミュニケーションを円滑にする効果もあるようです。 厨房では利用者様に少しでも楽しいおやつの時間を過ごしてもらえるように作っています。
おやつのメニューを考える際は、 

・三食の食事に影響しすぎないようにする。
・飲み込みにくい物は避ける、または他の材料で代用できるか考える。
・食べやすい大きさ、口へ運びやすい盛り付けをする。
・季節や行事に合わせた物にする。
・疾病、服薬による制限や禁止事項の遵守。
・たんぱく質、カルシウム、食物繊維等不足しやすい栄養素を補えるものを使う事。 

等に、注意しています。 

9月のお彼岸の期間中のおやつに、おはぎを提供する予定です。
喉に詰まらせたりむせたりする危険のないように、餅感を出しながらも歯切れを良くし、つぶあんは使用せずこしあんで形の違いに気を付けながら作ります。

少しでも季節を感じて食べて頂けたら嬉しいです。 

松戸市馬橋 恩田メディカルクリニック 厨房