梅の話

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梅の話

今の時期が梅の旬「梅しごと」の季節

5月中旬頃から6月下旬頃までが旬の梅。スーパー等の店頭でもこの時期には梅が並び始め、梅の売り場の隣には塩・氷砂糖・果実用酒・保存びんなども置いてあり「梅しごと」の季節になりますよね。

梅が出回る期間は短いですが、梅干し・梅シロップ・梅酒など色々な方法で保存すれば一年通して梅を楽しむ事が出来ます。梅は生食では毒性があり食べられませんので注意しましょう。

梅にはどんな効果がある?

梅には身体に嬉しい効果がたくさんあります。主成分のクエン酸・リンゴ酸などの有機酸といわれる物にはエネルギー代謝を高めて疲労を回復する効果や、唾液の分泌を促して食欲を増進させたり、胃液や消化酵素の分泌を高めて消化吸収を助けてくれる働きを持っています。これから暑い季節、夏バテで食欲が落ちてしまった時に特におすすめです。

殺菌効果にも優れているので、食べ物が腐るのを遅らせる働きがあります。昔からお弁当やおにぎりに梅干しを入れるのは食中毒予防の理にかなっていると言えます。

その他、カルシウムの吸収を促進する効果、梅干しには血圧の上昇を抑える働きがあるので動脈硬化の予防にも期待があります。

梅干しの種の中身?!

梅干しの種を割ると中に身が入っているのはご存じですか?「核」「仁」と呼ばれ梅干しに加工された種の中身は食べることができます。

私個人の感想は、少しだけ苦め、身はプリプリしていると思います。生梅の「核」「仁」も有毒成分があるので食べるのは止めましょう。

梅干しの種といえば、「梅は食うとも核食うな中に天神寝てござる」という言葉があります。
生梅の種には毒があるから食べてはいけないという戒めと、天神とは梅に縁の深い菅原道真公の事を指し、道真公が愛した梅に、庶民もあやかりたいと思うようになり、梅の種の中に天神様がいると信じられるようになったそうです。

道真公が祀られている福岡県太宰府市にある太宰府天満宮には「梅の種 納め所」という場所があり、「古来より天神さまが宿ると言い伝えられております。梅の種を粗末にならぬ様に納める所です」との案内板があります。春(3月)に観光に行った際に見て来ましたら、たくさんの梅の種が納められていました。

デイケアのおやつで梅にちなんだもののひとつに、「梅ヶ枝餅」を提供することがあります。梅ヶ枝餅とは、太宰府天満宮の参道の名物で諸説ありますが、道真公が太宰府に左遷後、軟禁状態で食べる物に困っていた時、老婆が窓ごしに餅を差し入れする際に届かないため梅の枝に刺して差し入れた事が由来とされており、梅が入っていたり梅の味がするわけではありません。

デイケアのおやつの梅ヶ枝餅は、餅感が強いと飲み込みにくさや喉に詰まったりする危険があるので、餅感を残しつつ歯切れよく飲み込みやすいように作っています。

筆者の梅しごと

私は毎年両親が(昔は祖父母が)漬ける梅干しを楽しみにしています。すごく酸っぱいけどなんだかクセになる味。おにぎりはもちろん、薬味や魚と一緒に煮たり、一緒に漬けてある赤しそは汁を絞って砂糖を少しまぜて生ゆかりふりかけに汁は焼酎に混ぜて梅干しハイにしてと、色々な方法で楽しんでいます。

毎年梅をお隣さんから頂くので私も梅干し作りにチャレンジするのですが、実が破れたり、シワシワでかたーくなったり、塩が表面に吹きすぎたり・・・と中々満足に仕上がりません。いつかうまくできるのか?と思いながら・・・今年も両親の漬ける梅干しを楽しみに待とうと思います。

※今年も梅を頂きました。今年は35度の焼酎と、ブランデーで梅酒を2種類漬けました。まずは3ヶ月後、どう漬かっているか楽しみです。

松戸市馬橋 恩田メディカルクリニックデイケア厨房