2024年4月15日
尿の色って？
皆さんは尿をするとき、自分の尿の色・臭い・量などを気にしていますか？
最近では性能が良いトイレが増え、便座からお尻を上げると自動的に水が流れたり、男性用でも便器の前に立つと同時に水が流れたりと、尿を毎回見ることは少ないのではないでしょうか？腎臓は体の不要な老廃物を尿として排出する役目があり、尿の状態を見ることで健康状態をある程度把握することができます。
ではどのような色が健康的な尿なのでしょうか？
正常な色の尿は淡黄色です。この色はウロクロムというものです。血液中の赤血球は役目を終えると肝臓で分解されてビリルビンが産生されます。そのビリルビンは腎臓で一部が代謝され、ウロクロムという黄色の物質になります。
尿の色の異常とは？
赤色尿→代表的なものは血尿です。腎臓～尿管～膀胱～尿道といった尿の通過道で出血があると血尿となりますが原因となる疾患は様々です。
透明→大量に水分を摂取した後は健常人でも尿は薄くなり、色がほとんどない状態になります。病的なものとしては糖尿病があり、血液中の血糖値が高くなり体は水分を集めようという働きが強くなります。その結果、尿中の水分量が多くなり無色透明な尿となります。
濃い黄色→水分摂取量が少ないとき、熱中症などの脱水状態のときに尿の色が濃くなります。
混濁→膀胱炎など細菌が尿中に混じっていると濁ることがあります。
尿の色について代表的なものをご紹介しましたがいかがでしたでしょうか？
尿の色は個人によって異なる場合もありますが、急な変化や不安を感じた場合は医療機関の受診をお勧めします。
健康を維持するためにも定期的な健康診断が大切ですね。
次回は尿の臭いと量についてお話したいと思います。
松戸市 馬橋 恩田メディカルクリニック
検査室