筋肉量の低下
年齢を重ねるにつれて筋肉量が減少していくことは、皆さんご存じかと思います。
筋肉量がどのように推移していくのか、詳しくみていきましょう。
日本老年医学会論文より、筋肉量(kg)の値を示します。
上肢 下肢 体幹
男性 18~24歳 5.5±0.7 20.7±2.3 26.2±2.4
25~34歳 5.5±0.7 19.8±2.5 27.3±2.9
35~44歳 5.6±0.7 19.8±2.5 28.2±3.0
~ 中略 ~
55~64歳 5.3±0.7 17.7±2.4 27.6±2.7
75~84歳 4.5±0.6 14.6±2.2 24.9±2.5
女性 18~24歳 3.3±0.4 14.5±1.1 18.7±1.9
25~34歳 3.3±0.5 13.7±1.2 19.3±1.8
35~44歳 3.3±0.4 13.4±1.1 19.9±1.6
~ 中略 ~
55~64歳 3.2±0.4 1.9±1.3 20.0±1.6
75~84歳 3.0±0.4 10.4±1.2 19.1±1.6
pointをお伝えすると、
①男性・女性共に下肢の筋肉量は、20代から減少している
②男性・女性共に体幹の筋肉量は50代から減少している
③上肢の筋肉量は大きな差がない
下肢の筋肉量が20代から低下する。
冷静になって考えると怖いですよね。
トレーニングや運動を実施していないと、筋肉量がどんどん低下していくことになります。
下肢の筋肉は、日常生活動作である、歩く、立ち上がる、段差を昇る等、様々な場面で必要です。
また、下肢の筋肉量、筋力の低下が転倒リスクを拡大しているとも言われています。
このような報告もあります。
①太ももの前面の筋肉、大腿四頭筋の筋肉量は、25歳くらいでピークを迎えた後、加齢により減少し、60歳では25歳時の約60%にまで落ち込む。
②最大筋力は1週間の不使用で10~15%低下、1-2ヶ月不使用で筋肉が小さくなり(筋委縮)、その大きさは正常の1/2になる。
(最新整形外科学大系スポーツ傷害. 基礎運動学第6版.より)
着目して頂きたいのは、
〇年齢と共に筋肉量が落ちること、
〇不動により短期間で筋力が落ちてしまうことです。
年齢 + 活動量の低下(自粛による) が更なる筋肉量や筋力の低下を加速してしまう可能性があると言えます。
重複しますが、本当に怖いですね。
近い将来、外出の自粛、制限が解消されたとして、いざ活動しようと思ったときに、
『なんか体が重い、疲れやすい』や『膝が痛い』等の症状が出てくる可能性があります。
外出の自粛や制限が解消され、自由を手に入れたときに最大限活動できる、最大限楽しめるよう
今の間にしっかりと『貯筋』しておきましょう。
自宅でできる下肢の筋力トレーニングをご紹介したいと思います。
ぜひ皆様も一緒に挑戦して頂いて、『貯筋』していきましょう。
Let’s Try!!!!