【ストレッチ】の中にも、たくさんの種類があります。
それぞれ目的や効果が異なりますので、注意が必要です。
今度は、【ストレッチ】の種類について説明していきます。
①スタティック・ストレッチ(静的ストレッチ)
→動きを伴わずにストレッチを行う方法。ストレッチの姿勢をとり、その状態を一定時間維持する方法。
Ⅰ.スタティック・ストレッチング(静的ストレッチング)
方法:伸張する筋肉に伸張刺激がかかるような肢位に体をおき、20-30秒キープする。
効果:筋肉を弛緩させ柔軟性と高める。運動後等のクールダウンや1日の疲れをとる、ケアを目的に行う。
Ⅱ.パッシブ・ストレッチング(他動的ストレッチング)
方法:第3者や器具による補助を利用し、ストレッチングを行う。
効果:静的ストレッチングよりさらに可動域を広げる。リハビリ目的やクールダウンに行う。
Ⅲ.アクティブ・ストレッチング(自動的ストレッチング)
方法:目的とする筋群を伸張させるため、反対側の筋群(拮抗筋)の力だけを使い、伸張する筋肉を弛緩させる。
効果:運動に進む前のコンディショニング法として効果的。
Ⅳ.PNFストレッチング
方法:PNF(固有受容性神経筋促通法)ストレッチングは、目的とする筋肉の伸張と収縮の両方を含んだストレッチ。リハビリで実施することが多い。
効果:柔軟性向上に優れ、筋力向上も得られる。
Ⅴ.ダイレクトストレッチ
方法:伸張したい筋に対して、指やテニスボール等で30秒程度持続的に圧迫を行う。
効果:筋肉の柔軟性改善、筋緊張抑制する効果がある。
②ダイナミック・ストレッチ(動的ストレッチ)
→動きを伴って行われるストレッチ運動。振る、弾む動作を利用したストレッチ。
Ⅰ.バリスティック・ストレッチング(反動をつけたストレッチング)
方法:素早い振り、弾み、反発による運動を実施する。ラジオ体操等。
効果:柔軟性や可動域向上する目的で行うが、損傷するリスクがあるため注意が必要。
Ⅱ.ダイナミック・ストレッチング(動的ストレッチング)
方法:緩やかな弾みや振りを利用し、最大関節可動域まで動かす。対象とする筋肉に拮抗する筋を収縮させて行う。
効果:運動のパフォーマンスの向上、体温上昇、けがの予防や回復を促進する。
Ⅲ.アクティブ・アイソレイティッド・ストレッチング(自動的個別化ストレッチング)
方法:伸張したい筋肉に対する拮抗筋を収縮させ、伸張したい筋群を弛緩させる。
効果:個別化でき、運動のパフォーマンス向上の効果がある。
聞きなれない言葉が多かったと思います。
【ストレッチ】の中でもたくさんの種類があります。
押さえて頂きたいポイントとして、
〇運動前は、ダイナミック・ストレッチ(動的ストレッチ)を実施し、ケガの予防やパフォーマンスの向上を図る。
〇運動後は、スタティック・ストレッチ(静的ストレッチ)を実施し、疲労回復や柔軟性改善を図る。
ということです。
また、静的ストレッチでは、伸張感、刺激が入る肢位で、必ず30秒程度keepすることが大事となります。
研究結果では、20-30秒間を2-3セット行うことが良いとされていますので、ストレッチの持続時間を意識して下さい。
【ストレッチ】は、上記で述べたように、柔軟性改善や疲労回復等、様々な効果がありますので、
運動有無に問わず、日頃から実施して下さい。